NEW学校訪問のコツについて
採用活動の中で以前にも増して注目されている学校訪問。キャリアセンターや就職課訪問のコツについて説明します。

採用活動が激化する中、注目度が高まる学校訪問。キャリアセンターや就職課への訪問についてどのようなメリットがあるのか、学校訪問を行う時期や流れ、注意点を紹介します。

Summary

採用活動における学校訪問のメリット

売り手市場が続き、慢性的な母集団不足を課題とする多くの企業にとって、大学との関係強化のための学校訪問に注目が集まっています。
学校訪問とは、企業の採用担当者が大学を直接訪問し、キャリアセンターや就職課の職員に自社の概要や魅力、採用方針などを伝え、関係性を強化することで、学生にアピールする機会を獲得することや、自社を学生に紹介してもらうことなどを目指すものです。まずは学校訪問を行うメリットを紹介します。

■ターゲット校にフォーカスした母集団形成が可能

学校訪問におけるもっとも大きなメリットは、ターゲットとしている学校にフォーカスした採用広報ができる点です。就職情報サイトや就職イベントなどでは、広い対象に向けた広報となりますが、学校訪問であれば自社がターゲットとしている学校に直接的な活動が可能です。特定エリアの学校や、理系など特定の学部や専門領域を持った学生、自社にOB・OGが多くいる学校などをターゲットとする場合に、よりメリットが大きいでしょう。
具体的には、キャリアセンターや就職課と関係性を築くことで、学内で自社が紹介される機会が増えることが期待できます。

■学内で実施される学生向けイベントに参加できる可能性が高まる

大学内では、キャリアセンターや就職課が主催する「学内企業セミナー」や「キャリア観醸成ガイダンス」などさまざまなイベントが各学年を対象に実施されています。学校訪問を通じて関係性を築くことができれば、こうしたイベント出展への招待を受ける可能性が高まります。
学内のイベントは、学生にとっても採用意欲が高い企業と出会える効率的な場であり、意欲的な学生に直接自社の魅力を伝えることができる絶好のチャンスと言えます。

■学校や学生は企業で働く自校のOB・OG情報を欲しています

学生は先輩OB・OGがその企業で生き生きと働いているか、とても関心を持っています。
キャリアセンターや就職課内にはOB・OGの就職先リストが存在しており、学生はOB・OG訪問するために活用することがあります。一方で卒業時の就職先から転職を繰り返す卒業生も多く、学校や学生はよりフレッシュな情報を求めています。学校訪問ではその学校のOB・OGが自社でどんな活躍をしているのか、情報を共有することが重要です。OB・OGと一緒に訪問し自社の魅力を直接伝えてもらうと、さらに効果的です。

■就職情報サイトなどに比べ、採用コストが抑えられる

就職情報サイトや就職イベントに出展すれば多くの費用が発生しますが、学校訪問は採用担当者の人件費・時間・交通費程度に抑えることができます。採用人数がそれほど多くない場合であれば、地道に学校訪問を中心とした採用活動を行えば、コストを大幅に抑えることが可能です。

特に大学と継続して関係を築くことで、学校や学生の動向を常に把握でき、自社の採用戦略に生かすことができます。

学校訪問の時期・流れについて

では具体的に学校訪問をどのように行うのか、時期はいつがいいのか見ていきましょう。
まず学校訪問を行う時期ですが、近年は就職活動の早期化・長期化が進んでいます。学校側も低学年から通年でさまざまな情報や機会を学生に提供しており、「このタイミングがベスト」というものはありません。関係性を構築するためには、継続的な訪問が重要です。特に初回訪問は、入試や卒業式、入学式など大学の繁忙期を避けるよう心がけましょう。また、一般的には秋口から就活に向けた学内イベントが増えるため、夏休み期間中までに訪問しておくと、イベント出展などの機会につながりやすくなります。大学ごとにスケジュールは異なることが多いので、事前にキャリアセンターや就職課のサイトなどでターゲット校のスケジュールを確認しておきましょう。

次に、学校訪問の流れについて紹介します。

A.ターゲットとなる学校を選定する

まずは、学校訪問をするターゲット校を設定します。ターゲットとする学校とは長期的に定期的に関係を築くことが重要です。そのため、むやみに設定するのではなく採用活動の中でも特に重要視したい学校から始めることをおすすめします。
具体的には「自社内で活躍している社員が多い大学」「採用実績が多い大学」「採用エリアに近い大学」「採用を強化したい学部や専攻がある大学」などから洗い出し、定期的な訪問フォローが可能な数に絞っていきましょう。

B.訪問のアポを取得する

ターゲット校の選定が終わったら、訪問のアポイントを取得しましょう。大学のキャリアセンターや就職課のホームページやキャリタスUCなどで就職担当の電話番号や問い合わせフォームより連絡します。その際、簡潔な自社の紹介、採用したいと考えている学部や専攻など自社の採用の考え・訪問の目的を添えて、訪問したい旨を伝えることが重要です。大学の担当者は多くの企業の対応を行っていますので、複数の候補日を挙げるなど、丁寧な対応を心がけましょう。

C.学校へ訪問する

初めての訪問では、自社と仕事内容の紹介がメインとなります。事前に自社のアピールポイントや学校への質問内容などを整理して訪問することが大切です。
採用パンフレットや会社案内などの資料を持参し、企業の強みや働く魅力について丁寧に説明します。さらにOB・OGの在籍状況や、自社の採用方針、その学校の学生を採用したいと考えるポイントなどを具体的にアピールしましょう。また、求人票の提供や学内イベントへの参加を希望する旨も忘れずに伝えてください。
一方的な説明ではなく、大学側の就職指導に対する考えや学生の傾向など就職担当者の話も丁寧にヒアリングすることで関係性の構築につなげることができます。

D.継続的なフォロー・訪問

学校訪問は一度で終わるものではありません。訪問後のお礼やフォロー、採用状況の報告などを通じ、定期的な連絡や訪問を継続することで関係性の強化につながります。採用活動が進む中で、その学校の学生の応募状況や印象、特に紹介してもらった学生の場合はその学生への内定出しの有無などを丁寧に報告し、就職担当者のフォローに対する感謝をしっかりと伝えましょう。このような活動を長期的に継続することで、安定的な関係の構築ができるのです。

このように学国人留学生を採用するには自社の雇用契約のほかに、ビザの課題をクリアすることが重要なポイントです。

学校訪問に関する注意点

最後に学校訪問に関する注意点を紹介します。大学は限られた担当者が、多くの企業からの訪問を受け、学生の指導を行っています。そうした状況の中にある担当者と長期的な関係性を築くために、信頼を失うようなアクションを避け、丁寧なコミュニケーションを積み重ねていくことが何よりも重要です。

■丁寧な連絡を心がけ、急な対応や依頼は避ける

大学側も多忙なスケジュールの中、業務を進めています。当たり前ではありますが、相手方に配慮し、自社の一方的な都合や希望で急な訪問や対応依頼などをすることは避けましょう。また、訪問のやりとりやお礼などのコミュニケーションにおいて、丁寧にスピーディーさを心がけることも重要です。

■学校側のメリットを考えて行動する

多くの大学にとって就職先の企業や就職率などの実績は自校をアピールする材料として非常に重要な指標となっています。こうした点にも配慮し、自社の希望だけを主張するのではなく、自社を含めた業界動向や採用活動トピックの共有など学校側のニーズにも配慮し行動することが重要なポイントです。

■学校ごとの就活・採用活動に対する考え方を尊重する

採用活動の早期化や長期化が進む中、企業側にとっては低学年に向けたアピールや早期からの選考を進めたい、採用の通年化などのニーズが高まっています。しかし、学校側においてはまずは学業優先での学生活動を送るべきという考えがありますし、政府主導のスケジュールに準じて学内の活動を行っているケースが多くみられます。そうした事情に配慮し、大学側とコミュニケーションすることを心がけましょう。

今回は、学校訪問の基本的な概要や方法について紹介しました。
次回は、学校訪問などでのコミュニケーションのポイントについて説明いたします。

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